初の赤字決算

アクトインディの第11期決算が出ました。

初の赤字決算です。
しかも半端ない赤字です。赤字額6,497万円です。

以前このブログに書いた通り、
黒字=事業を続けていく権利を獲得
と考えて経営してきましたので
第10期まで連続で黒字決算を続けてきました。
しかし、この第11期目は大きく方針転換をしました。

この11年でいくつかサービスを立ち上げてきたのですが
お陰様で2008年12月にスタートした
子どもとお出かけ情報「いこーよ」
月間ユーザー200万人を突破し、
“次世代を担う子どもたちの体験、経験、親との会話をデザインする”
という目標が実現できるかもしれないというレベルに成長いたしました。

これまで通り、自己資本で、利益が出た範囲内で投資をして
成長していくという方法もあったのですが、散々考えた結果
せっかくこれだけの可能性を持った媒体を授かったからには、ライバルのいない今のうちに
もっと成長スピードを加速させ、誰も追いつけないレベルのサイトに成長させ
本気で次世代を変えていきたいという結論に達し、外部資本を受け入れる決断をいたしました。

外部資本を入れるにあたって、条件として
1)私たちが成そうとしている「次世代に価値を残す」という想いを認めてくれる
2)マネタイズを急がない
3)厳しい指摘をしてくれる
4)キャピタルゲインではなく生み出す価値を最大化することに賛同してくれる
5)投資専門ではなく、事業の経験がある
といったことを私なりに思い浮かべました。

そして、資本を入れていただく理想として思い浮かんだのが、価格コム、クックパッドといった
媒体の理念を曲げることなく成長させ、ビジネスとしても成功させてきた
穐田さんでした。

穐田さんにはまったく面識もなかったのですが、
たまたま大尊敬しており、同じ四国出身の起業家、サイボウズ創業者の
高須賀さんに
「外部資本を入れようと思っています。」と相談をしたときに、
「どこから入れるつもりなの?」と聞かれ
「穐田さんが第一希望です」と答えると
「いこーよのモデル的にもあってるしいいかもね、面識はあるの?」と聞かれ
「ないです」と答えると
「じゃあメールしといてあげるよ。」
ということで、とんとん拍子で話が進み、穐田さんにプレゼンする機会をいただきました。

つたない事業計画書を作成し、メールでお送りしたうえで
穐田さんに会いに行ったのですが、冒頭から厳しい質問をされ
まともに答えられず、これはもう無理だな・・・と思い開き直って
自分がやりたいことを遠慮なく大先輩に向かってのたまったところ
出資を検討してくださることになりました。

このようないきさつで2013年6月に結果的には穐田さん個人から出資をいただき
資本金6000万に増資をしました。
そして、その資金を持って、成長のスピードを上げるべく
初めての赤字を覚悟し、先行投資をしてきたのが第11期でした。

エンジニア、デザイナ、編集、営業といった職種のメンバーを採用し
オフィスも移転して成長に向けて加速してきたつもりでしたが
正直、まったく思い描いていたレベルには達しませんでした。

本当に己の力のなさを痛感した一年でした。

赤字幅は想定内と言えば想定内なのですが、社内体制や会社トータルの実力という意味では
まったく思い描いているレベルに達しませんでした。

本当に情けなく悔しい結果となりました。

とはいえ、これで終わるつもりは毛頭ありません。

この経験をすべてプラスに活かして、必ずここから圧倒的成長軌道に会社をのせて
価格コム、クックパッドに追いつき、追い越す(今こんなこと言ったら笑われると思いますが・・・)
アクトインディを創り上げたいと思います。

ということで今期も皆様よろしくお願いします。