石屋製菓さん「面白い恋人」の訴訟に思う

白い恋人を大ヒットさせた石屋製菓さん。
最近は吉本興業に「面白い恋人」の販売 差し止めを求めた訴訟で有名。

このエントリーはあくまで未熟で勉強不足な私の個人的な意見ですが
私がもし石屋製菓の社長ならどうするか考えてみました。

面白い恋人は全く味も形も違う商品。
しかも北海道と大阪。
マーケットも重ならない。
吉本興業らしいユーモアもあり、かえって白い恋人の
価値も上げてくれてるように感じる。
よって、訴えるなんて全く考えない。

というのが私の結論です。

そもそも、良いものをつくったり、業界TOPのものやサービスを創る以上
マネされる事は当たり前で、それをさらに凌駕してこそ本当に価値のある
会社になれると私は思います。言うは易しやるは難しで、実際当社は
悔しいですが全然本当の価値を生み出すに至っていませんが・・・。

でも、一応葬儀サポートセンターやついのすみかといった業界初のサービスを
立上げ、うわべだけコピーしたサービスが雨後のタケノコのようにでてくる中で
本当の価値を追求し、今も尚消える事なくチャレンジしている自負はあります。

数年前、NHKの番組だったと思いますが
石屋製菓さんで、わりと年配のパティシエさんが
役員になっても現場でパティシエとして活躍している事を紹介していました。

多くの会社が、現場で活躍した人がそれなりの年齢になって、昇進し
管理職や役員になると、本来得意な現場での仕事ではなく
文字通り管理職での能力を求められ、結果としてうまくいかないケースがあるが
石屋製菓さんでは、結果を残し会社に貢献した人を昇進させるが
不得意な管理職の役割を強いるのではなく、得意な現場での仕事をより
一層がんばってもらう方針を実践しているという内容で、
本当に素晴らしい会社だなーと石屋製菓さんのファンになりました。

でもそれからしばらくして、白い恋人の賞味期限改ざんのニュースが
流れました。なんでそんな事を・・・。あんなに素晴らしい会社だと思ってたのに!
とすごく残念でした。

さらに、私がネットなどで知った範囲では、売れない時代に販路を開拓
してくれた問屋さんを、ある時期すべて切って、直接取引に移行したとの事。

資本主義経済では、問屋の中間マージンを省いてより利益率を上げるのは
正解なのかもしれないけど、売れない時代に販路を開拓してくれた問屋を
ヒット商品となり必要無くなったから切る(他に理由があったのかもしれませんが)
というのは、甘いかもしれないが私は恩知らずで、目先の利益と引き換えに
もっと大切なものを失う判断だったのではないかと感じました。

で、問屋を省いて直接取引するなかで起きた賞味期限改ざん。。。
直接取引するからこそ出来た事だとも思います。。

サッカーチームコンサドーレ札幌のスポンサーになる等
地元への貢献度も高く素晴らしい会社だと思ってましたが
そんな会社でも判断を誤るのかーとすごく衝撃的で残念なニュースでした。

超僭越な意見ですが、そもそも、コンサドーレ札幌のスポンサー
となり地元に貢献させて頂ける事を、
自社のみの実力と勘違いしてたんじゃないかなーと感じました。

多くの経営者が、本業を通して、また本業以外の活動を通して
社会に恩返し出来る会社になりたいと思ってると思うのですが
本当にそれが実現できる会社はそう多くないと思います。

石屋製菓さんは、北海道というすばらしい自然や多くの人々が
創ってくれた魅力的な環境のおかげで
沢山の観光客が来てくれお土産を買ってくれる恩恵を受け、
販路を開拓してくれた卸屋さんのおかげもあり、
地元サッカーチームのスポンサーをさせて頂けるくらいの
会社になれた訳で、当然自社の大変な努力もあったとは思いますが
自社ではどうにもできなかった、多くの外部の要因のお陰様で今が
あるんじゃないかと思います。

もしそんな感謝の気持ちがあれば、今回の「面白い恋人」に関しても
とるべき態度は違ってたんじゃないかと思います。
というか、本当に石屋製菓さんってすごいなーと尊敬してたし
憧れてた自分としては、もっとかっこいい会社になってほしいと願ってしまいます。

冒頭に書いたように、北海道のお土産というマーケットを「面白い恋人」は
一切奪ってないと思います。それどころか、吉本がユーモアを交えて
「面白い恋人」をつくってくれたおかげで、本家「白い恋人」はさらに
知名度をアップし恩恵を受けてるんじゃないかと思います。

沢山のお陰様で今がある事に感謝し
是非素敵な経営判断をしてほしいなーと
超勝手ながら願う次第です。

何の関係もない未熟な私が、僭越ながら持論を展開させていただき
失礼極まりないですが思いの丈を書かせて頂きました。

私自身、感謝を忘れ多々失敗をし、ご迷惑をおかけしているので
その自戒も込めて。